
連絡の方遅くなってしまいましたが、昨日より1ヶ月強、東京で展示がありますので、もしお時間ありましたら是非お越し下さい。
以下、ギャラリーからの案内を転載しますので
どうぞよろしくお願い致します。
増山士郎拝
gallery αMからお知らせです。
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この度の東北地方太平洋沖地震により被災された方々に心よりお見舞い申し上げます。
2011年度企画は、昨年に続き3人のキュレーターによる「成層圏」。
第二弾は、鈴木勝雄氏による企画<行為の装填>から増山士郎の個展を開催します。
節電のためギャラリーの開廊時間を12時〜17時とさせていただきます。
また、初日に予定しておりましたオープニングパーティーは中止致します。
楽しみにしていてくださったみなさまには誠に申し訳ございません。
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■αM2011 成層圏 Stratosphere■
行為の装填 Charging Action
キュレーター:鈴木勝雄 Curated by Katsuo SUZUKI
Vol.2 増山士郎 Shiro MASUYAMA
■2011年5月21日(土)〜6月25日(土)
12:00〜17:00 日月祝休 入場無料
アーティストトーク:5月21日(土)15時〜16時
※開廊時間がこれまでと変更になりますのでご注意ください。
※オープニングパーティーは中止になりました。
壁画協力:佐藤謙介
助成:野村財団
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■迷い犬の流儀
鈴木勝雄
世界の紛争地帯についての漠然とした知識を持っていても、
その緊迫した状況を我が身のこととして想い描くことは難しい。
日本と直接関わりのないどこか遠い場所の出来事として聞き流してしまいがちだ。
増山士郎は、現在北アイルランドのベルファストに暮らしている。
周知のとおり北アイルランドは、カトリックとプロテスタント、あるいはイギリスからの分離、
アイルランド島全島独立を主張する「ナショナリスト」とイギリスとの連合維持を唱える「ユニオニスト」の根深い対立によって分断された紛争地帯のひとつである。
増山は、アーティスト・イン・レジデンスで滞在しているわけではない。
フィールドワークの対象として自らすすんでこの地を選択したわけでもない。
たまたま、縁あってここでの生活が始まったにすぎないのである。
当初は、噴出する暴力に神経が強張り、作品を制作する余裕などなかったはずだ。
増山にできたのは、ベルファストを彷徨いながら、街中を走る分断線を知らずに踏み越え、 その度に身体を貫く緊張をひとつひとつ覚えこむことだけだった。
二つのコミュニティーの深い溝を目の当たりにすればするほど、 増山は自分自身が第三者的立場にあることを強く自覚したことだろう。
と同時に、こうした二項対立的に硬直した状況を相対化する視点を提示できるのもまた、 第三者の特権であると気づいたのではないか。
その時増山は、ベルファストに暮らす異邦人アーティストとしての社会的な役割を引き受ける覚悟を決めたのだ。
衝突の現場から距離をとって冷静に観察するアイロニカルな態度を武器に、二項対立的な発想にズレを生み出し、 亀裂を入れるという、ほとんど不可能とも思われる賭けに打って出たのである。
北アイルランドのような分断された社会においては、そぞろ歩き自体が、 既存の境界線に対する密やかな撹乱行為となりうるだろう。
双方のテリトリーを無化することを狙って、不躾な第三のテリトリーを、いわば虫食い状に広げていくこと。
それが増山という迷い犬の戦術なのだ。
■αMプロジェクト2011「成層圏」は3人のキュレーターによる企画展です。
鈴木勝雄企画:<行為の装填>
創造よりも介入に賭けてみること。
それは、現実に対する批判的な実践として芸術活動を捉えることだ。
物質に根ざした造形芸術から距離をとり、作家の創造性と機知は、 むしろ日常を支配する秩序や規範に介入する方法の考案と、その実践に発揮されることになるだろう。
「行為」が突破口のひとつになるはずだ(ここでは「パフォーマンス」という語が内包する上演性を避ける意味で 「行為」というより平板な語を採用する。)
それが社会の中に異物として挿入されると、一種の触媒装置となって人々の意識に変化を引き起こす。
そこで生じた意味のずれや価値の揺らぎが、堅固なイデオロギーや権力を転覆させる想像力を豊かにする。
このような形でアーティストは社会にコミットできるはずだ。
こうした表現を考えるうえで、1960年代から70年代に繰り広げられたハプニング、ボディ・アート、 コンセプチュアル・アートなどの様々なパフォーマンス(行為)の実験の遺産は、 何度でも反芻すべきインスピレーションの宝庫となるだろう。
しかし、学生運動やベトナム反戦運動、公民権運動やフェミニズムに沸いたこの時代とは、 社会的、政治的状況が大きく変化しているのもまた事実である。
「変革の手段としての芸術」を構想するにしても、60〜70年代と現代とでは、 その意味も、作家と鑑賞者の意識も、具体的に社会に介入する戦術も異なってくるだろう。
いま必要なのは、このような明確な歴史認識を踏まえて、 現代における抵抗の実践たる芸術的「行為」の可能性を、 アーティストと鑑賞者の対話を通して検討することであり、 その身体化された想像力を各自の体内深くに埋め込むことなのである。
■2004年からベルリンを拠点として来たが、今現在、北アイルランドはベルファストに活動拠点を移そうとしている。
ここベルファストは北アイルランドの首都としてカトリックとプロテスタントの宗教間、 英国とアイルランドの領土問題をめぐり争いが絶えることのない地である。
ロンドンの日本大使館がひっきりなしにテロに対する注意勧告メールを送ってくるとおり、 つい先日もよく行く近所のDVDレンタルの前に爆弾が仕掛けられ近隣一帯が避難する騒ぎとなった。
心配性の日本人が住みたがらないのは無理もない。
日本人に出会ったことが一度もないように(現地の男性と結婚して在住する日本人女性は何人かいるようだが)、 ベルファスト在住の日本男児はおそらく自分一人ではないかと勝手に思っている。
今まで戦争や紛争の経験などなく、政治に無関心となっていた自分が、 このような紛争による危険と隣合わせの環境に身を置いたことで、 否が応でも普段から政治や人種や領土などの問題について考えるようなったのは、思えば当然の結果であろう。
今回の展覧会で初めて発表する新作「The Heart Rocker」では、争いによるトラウマのために閉鎖的な白人社会の中で、 誰の目にも部外者でマイノリティである日本人アーティストとしての自分立ち位置が
浮かび上がってくるのではないかと考えている。
増山士郎
■増山士郎 ますやま・しろう
1971年東京都生まれ。1997年明治大学理工学部建築学科大学院修士課程修了。
2002年よりポーラ、2004年に文化庁、2009年にポロック財団等の助成を受け、
海外主要都市のアーティスト・イン・レジデンスに複数参加。2006年から2007年にかけて
日本と香港双方向のレジデンスプロジェクトを企画するなど、オーガナイザーとしての活動も多い。
近年の主な個展に2010年「Borderline」(Tenderpixel Gallery、ロンドン)、
「Intervention」(市原市水と彫刻の丘美術館、千葉)、「増山士郎作品集2004-2010」
(現代美術製作所、東京)など国内外で多数。一貫して社会に介入する様々なプロジェクトを行っている。
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■会場:gallery αM (ギャラリー・アルファエム)
12:00-17:00 日月祝休 入場無料
※開廊時間がこれまでと変更になりますのでご注意ください。
東京都千代田区東神田1-2-11アガタ竹澤ビルB1F
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e-mail:alpham@musabi.ac.jp
URL:
http://www.musabi.ac.jp/gallery/ ■武蔵野美術大学 企画部 研究支援センター αMプロジェクト
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